トップテニスプレイヤーが語る
プロテニスプレイヤー
Teltエグゼクティブアドバイザー
杉山記一
Norikazu Sugiyama
「プロテニスプレイヤーに必要な事」
トッププロテニスプレイヤー杉山記一。
ヨーロッパ、アメリカ、中国、インド、インドネシア、アフリカ、ロシア等、
多くの海外経験から彼が学んだ事、それは“フィジカルや栄養の重要性”だった。
これからのトッププレイヤーを目指す人たちへの熱いメッセージ。
Telt独占インタビュー!
「一番感じている事は、フィジカルの重要性。」
10年近く海外を中心に遠征してきましたが、一番感じている事は、まずフィジカルの重要性です。Futuresの選手は、練習中心にトレーニングしていますが、Challenger以上の選手は、ウエイトトレーニングをガンガンにやっています。もちろん練習もやっていますが、身体作りをしっかりとやっています。練習、試合の後、必ずジムに行き、ストレッチをしたり、ウエイトトレーニングを数時間やっています。Futuresに出ている時から一日何時間もかけてウエイトトレーニングをしている選手は、トップ選手になっていますね。ナダル、ベラダスコ、サフィン、トンガ、彼らと一緒にツアーを回っていましたが、物凄いトレーニングをしていました。日本人は、海外の選手と比べると、筋肉の質が細くなかなかトレーニングしても大きくなりませんが、正しいトレーニングをし、良いタイミングで栄養(サプリメント)をとっていければ、パフォーマンスがどんどん上がっていきます。
「海外ツアーを回っている時は、スーツケースの半分がサプリメントでした。」
私が海外のツアーを回っている時は、スーツケースの半分がサプリメントでした。ヨーロッパ、アメリカは野菜もしっかりと取れるので安心して食事していましたが、中国、インド、インドネシア、スリランカ、アフリカ、ロシア等の国に遠征に行くと生野菜を食べてお腹を壊す事が怖かったので、いっさい生野菜は食べませんでした。その代わり、野菜から取る栄養分は、粉末のサプリメントをミネラルウォーターで溶かして飲んでいました。大会中は、自分が思っている以上に体にストレスがかかり、試合が終わった後は、体(筋肉)がしぼんでしまいます。体が小さくならない為にも食事が大きな課題になってきますが、食事だけでは、十分な栄養を摂取できないので、サプリメントを携帯し、食事の後やトレーニングの後に飲んでいました。そうやって、年間10ヶ月の大会期間を過ごしていました。体調管理はプロ選手にとって一番の仕事です。食事のメニュー、栄養を取るタイミングには物凄く気を使っていました。
「その競技に“100%かける”ということ。」
プロスポーツ選手に必要な事は、その競技に“100%かける”という事だと思います。子供の頃から才能を開花してくれる指導者に巡り合う事も必要ですし努力する才能も必要です。私は、人より、テクニカル面での才能が劣っていると自覚していたお陰で、人の倍以上のフィジカルトレーニングをする事ができました。そのお陰で、日本のトップクラスの選手になれたとのだと思います。まず、「自分が何を持っているのか?」を知り、結果が出るまで努力する事が必要だと感じています。特にテニスは、オールシーズンスポーツなので、毎日の努力をし続けなければいけません。

「スペインでの生活で感じた事は、まず選手が“自信”を持っている事です。」
ジュニアの頃は、日本人もスペイン人もアメリカ人もそんなに差がありません。むしろ日本人のジュニアの方が、テクニカルの面で勝つ事もあります。しかし、18歳を過ぎた頃から一気に差が開いていきます。ジュニアからATPのツアーに入り、勝つと一気に昇っていきます。そのメンタリティーの根本になっているのが“自信”だと思いました。今でもJapan Openに行くと世界のトップクラスの選手とヒッティングしたり、食事に行ったりと仲良くしていますが、昔FuturesやChallengerで勝った選手が世界のトップクラスで戦っているので、将来日本から世界のトップクラスで戦える選手を出せるように指導者としても学んでいきたいと思っています。
「ロジャー・フェデラーとの2時間練習は、まるで“ネコ”を巨大化して、
ラケットを持たし、それとテニスをしているような感じ!」
2006年にフレンチオープンのセンターコートで、ロジャー・フェデラーと2時間練習しました。最初緊張していたせいで息も上がってしまいましたが、ロジャーの身体能力にはビックリしました。アルベルト・コスタ、ベラダスコ、フェリシアノ・ロペス、フォアン・モナコといったトップクラスの選手と練習や試合をした事はありましたが、全く違った生物とテニスをやっているみたいな感覚になりました。イメージとしては、「ネコ」を巨大化して、ラケットを持たし、それとテニスをしているような感じでした。それ程、彼の運動能力が高かったのです。ロジャーのボールは、力強く、スピードがあり、タイミングが早かったです。一番他の選手と違う所は、「どこを狙っているか?」という点でした。練習中にミスもしますが、同じアングルショットでも極端に厳しい所を狙ったり、ドロップショットは、ネットに返るくらいのバックスピンをかけて打ったりします。その発想が他の選手と大きく違うと感じました。
「誰にでもプロになれる“可能性”がある」
日本人プレイヤーに伝えたい事は、まず、テニスを楽しんで欲しいという事。テニスは、単純なスポーツですが、奥が物凄く深いと思います。誰にでもプロ選手になれる“可能性”があります。どれだけ諦めないで“情熱”を持ち、努力し続けられるかだと思います。どうせやるなら“世界”を目指し、グランドスラムに立てる選手を目指してもらいたいです!
